【胃液嘔吐】空腹で胃液嘔吐?する犬としない犬の違いと総コレステロール値との関係、対策とケア方法

はじめに

皆さまの愛犬は胃液の嘔吐をしたことはありますか?

空腹だったり、胃が荒れていたり胃液の過剰分泌だったり、、

原因は様々ですが実はコレステロール値も関係しています。

また意外と知らない胃液嘔吐した後のケア方法や対策もまとめてみました。

目次

  1. はじめに
  2. 目次
  3. 胃液の嘔吐の種類と原因
  4. 胃液の嘔吐をする犬としない犬の差
  5. 胃液を吐かせないための対策
  6. 胃液を吐いた後のケア方法

胃液の嘔吐の種類と原因

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⚪️白い胃液(泡がある)

白くて泡立った、少しネバネバした液

口の端に泡がつくことも

【白い胃液の正体

逆流した胃酸

・胃の中が空っぽの状態で胃酸が過剰分泌

・胃酸が胃粘膜を刺激し、体が反射的に吐き出す

・唾液や粘液と混ざるため、白く泡立って見える

【原因】

・夜ごはんが早く、朝食までの時間が長い

・緊張・ストレス(胃酸分泌が増える)

・胃炎・軽い胃酸過多

・消化不良(消化しにくい食べ物や自分の毛、異物など)

🟡黄色い胃液

やや透明感のある黄色い液体

強い酸臭や苦み(胆汁の独特の匂い)

【黄色い胃液の正体

胆汁

・胃が空っぽのとき、十二指腸から胆汁が胃へ逆流する

・胆汁には強いアルカリ性があり、胃酸と混ざることで胃粘膜を刺激

・慢性的に続くと「胆汁性胃炎(bilious vomiting syndrome)」と呼ばれる状態に

【原因】

・食事間隔が長い

・胃の運動(蠕動)が弱い

・コレステロールや胆汁酸代謝の異常(=総コレステロール低値の犬で起こりやすい

・脂肪が極端に少ない食事

🔴血が混じっている、ピンクや赤の胃液

【血混じり胃液の正体

・鮮やかな赤・ピンク

新しい血液 食道・胃の表面からの出血(胃炎・潰瘍など)

・茶色〜コーヒー色

胃酸で変色した古い血液 胃や十二指腸の深い出血(潰瘍・びらん)

・少量の血が泡に混ざる

胃粘膜の小さな損傷 強い嘔吐による一時的な血管切れや炎症

・黒っぽい液体(タール様)

消化された血液 深部出血(胃潰瘍・腸出血) ⚠️要受診

【原因】

胃粘膜の炎症や潰瘍

空腹嘔吐や慢性的な胃酸過多が続くと、粘膜がただれて出血

長期間のステロイド・NSAIDs(痛み止め)使用も原因になる

胆汁逆流による刺激

胆汁が繰り返し胃に逆流して炎症を起こす「胆汁性胃炎」

黄色の嘔吐から進行して赤い嘔吐になることも

強い嘔吐反射による粘膜損傷

何度も嘔吐するうちに、胃や食道の毛細血管が切れる

少量の血が混ざるケース(軽度なら一過性のことも)

異物や誤食

骨・プラスチック・草などが胃壁を傷つけて出血

出血性疾患・肝疾患・腫瘍

血液凝固異常や肝不全、胃腫瘍による出血

この場合は血の色が暗く、粘液が多い

【⚠️】

少量のピンク色の泡を1回だけ なら数時間様子見OKだが再発注意、安静に。

繰り返し吐く、茶色・黒っぽい液体を吐く場合には早めに受診、

嘔吐+ぐったり・食欲なし・歯茎が白い場合には緊急性が高いできるだけ早く受診

胃液の嘔吐をする犬としない犬の差

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①個体差(胃の強さ)

胃の粘膜の強さは個体差が大きくあります。

②食物繊維や固いものの感受性(消化力)

野菜や果物をどれだけ消化できるかというのも大きな個体差があります。

たとえ消化できていたとしても体に無理を、負担をかけ過剰に消化液を分泌させてしまっていた場合にも少しの空腹で胃液や胆汁を嘔吐することにつながります。

ここからは我が家の話ですが、

我が家の1匹は野菜をたくさん食べてもへっちゃら、空腹で嘔吐した経験は一度か二度と程度。

かたやもう1匹は1時間ほど食事が遅れただけでもしょっちゅう嘔吐し、

その嘔吐と食べている食事が関連付けられその食事を忌避、食べられるものがどんどん少なくなりました。

もともと食にあまり興味がない上に、食べる好き嫌いまで増えて大変でした。

この消化力の差は食べている食事の影響やもともとその犬が持つ体質などにもよります。

腸内環境や消化酵素や胆汁分泌が弱いことも消化力が弱く、食べ物が胃に残っている時間が長くなります。

③コレステロール値の高さ

(そもそもコレステロールとは)

コレステロールはイメージだと生活習慣病に関わるような成分で悪者のように思われがちですが、実は犬の体にとって非常に重要です。

主な働き:

・細胞膜の材料(特に腸や胃などの粘膜細胞を守る)

・胆汁酸(脂肪の消化に必要)の原料

・ステロイドホルモン(コルチゾールなど)の材料

・脂溶性ビタミン(A・D・E・K)の吸収サポート

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コレステロールが低い状態(低コレステロール血症)は、栄養吸収や粘膜の保護に支障が出ます。

⚫︎消化器に関係する影響

胆汁酸の生成不足 

→ 脂質消化がうまくいかず、脂肪便・下痢

粘膜バリアの低下 

→ 胃酸による刺激を受けやすくなり、嘔吐や胃炎

胃粘膜の修復能力の低下 

→ 空腹時の胃酸で傷つきやすくなる

つまり結果として、

コレステロールが低い=胃腸がデリケートになりやすい」という状態になります。

食事の内容としては低脂肪食を与えているとコレステロールが低くなり胃液を吐きやすくなる傾向にあります。

また、高繊維食は消化不良による胃への負担とと消化液の過剰分泌を招き胃液の嘔吐が起こりやすくなる傾向にあります。

低コレステロールになる原因として低脂肪食のほかに

慢性下痢、消化不良、肝機能低下(=コレステロールを合成できない)、甲状腺機能亢進症や副腎皮質不全が挙げられます。

④食事をきちんと食べる犬かどうか(良好な食事間隔)

胃液の嘔吐は基本的に空腹だと起こりやすいもの。

食べムラがあったり、食事にあまり興味がなかったりする場合には空腹になり胃液を嘔吐する原因になります。

空腹の時間が長くならないようにしっかり間隔を空けすぎず食事を摂ることが基本的に重要です。

これは1日1食の場合にも同様になります。

⑤ストレスの感受性

胃液の嘔吐の原因に胃が荒れる、胃酸の過剰分泌も挙げられます。

人間が緊張やストレスで胃がキリキリ痛む人がいるように犬も緊張やストレスにより消化器に負担がかかる場合があります。

ストレスの影響が消化器に出るかどうか、ストレスに対する感受性がどのくらいあるのかは個体差が大きいですがしっかり個性を見極めて対策してあげましょう。

胃液を吐かせないための対策

⚫︎食事管理

・空腹時間を長くしない(夜食や寝る前の軽食)

・一日の食事を3〜4回に分ける

・胃酸を刺激しないよう、適度な良質脂質(オメガ3・MCTオイルなど)を加える

・消化しやすい療法食(獣医さんと相談を)

⚫︎栄養

・適正な脂肪量を確保する(極端な低脂肪食はNG)

・胆汁分泌を助ける → レシチンビタミンE

・胃粘膜保護 → スリッパリーエルムアロエベラなどのハーブも有効

胃液を吐いた後のケア方法

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1. すぐに絶食させる

胃を休ませようと「1食抜く」「半日食べさせない」のは逆効果。

空腹時間がさらに延びて胃酸が増え、

嘔吐が悪化し、粘膜がより炎症を起こす可能性があります。

空腹が続き「また吐いた」→「また絶食」→「慢性化」という悪循環になることも。

代わりに:

→ 少量でいいのでぬるめのおかゆ・山羊ミルク・白身魚ペーストなどを与える

⭐︎水分と消化のいい食べ物を。

2. 水を大量に飲ませる

嘔吐後の水分補給を焦って「たくさん飲ませる」のは危険。

一度に多く飲むと、胃が急に冷え・刺激されて再び吐くことが。

また、胃液で荒れた粘膜を水が刺激して胃の痛みを強めることも考えられます。

代わりに:

少量ずつ(数口ずつ)を時間をおいて与える

→ 水が飲みにくい子はぬるま湯やヤギミルクを薄めて与える

⭐︎無理せず与えず歯茎の渇きや歯茎を押して色の戻りの遅さや皮膚を引っ張り皮膚の戻りの遅さで脱水しているかをチェック。

病院で皮下点滴してもらうのもオススメです。

3. 強い匂いや刺激のあるフードを与える

消化が早そうだから、このみのもよだからとツナ缶・チーズなどを与えるのはNG。

胃酸分泌をさらに刺激して胃炎を悪化したり、強い匂いで嘔吐反射を起こすこともあります

代わりに:

→ 白身魚、鶏むね肉、さつまいもなど匂い控えめで消化の良いもの

4. 「吐いた=病気だ」と自己判断してサプリ・薬を使う

人間用の胃薬やサプリを安易に与えるのは危険。

成分により胃酸抑制が過剰になり、消化不良を招き、

一部食材(ターメリックやミントなど)は胃酸分泌を刺激することも考えられます

代わりに:

→ 胃粘膜保護を意識したナチュラルなもの(スリッパリーエルム・アロエベラ)を検討

→ 頻繁な嘔吐がある場合は獣医で血液検査(コレステロール・肝臓系)を確認

5. 吐いた後すぐ運動させる

「元気そうだから」と散歩やボール遊びに出すのは要注意。

嘔吐直後の胃は酸で荒れているため、振動や圧力で再嘔吐の可能性があります。

特に階段やジャンプなどの上下運動は腹圧がかかって胃が刺激されます。

代わりに:

→ 吐いた直後は30分~1時間ほど安静に

→ その後、軽い散歩程度から再開

6. 毎回「吐いても元気なら放置」

慢性的な空腹嘔吐は、胃炎・胆汁逆流・ホルモン異常(副腎や甲状腺)のサインのことも。

特に総コレステロール値が低い子では、粘膜が弱く嘔吐が続く傾向にあり放置すると慢性胃炎→食欲不振→体重減少の悪循環に。

(ちなみに我が家の犬もこのパターンになること多々)

代わりに:

→ 2回以上/週であれば食事間隔の見直し+血液検査を。

胃が荒れて吐いてしまう場合には点滴なども検討。

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