はじめに
きっかけフォーエバードッグという著書のでの一文でした。
ドッグフードを選ぶ際に指標にした方が良い項目でこの成分は避けた方がいいという旨で紹介されていたのが酸化または硫酸化されたミネラル。
そこでは例として酸化亜鉛、二酸化チタン、硫酸銅など、と挙げられていました。
栄養添加物は総合栄養食という完全な栄養バランスを満たす上で必要不可欠なものですが、正直ミネラルの形までは注視していませんでした。
ただ本にはなぜ避けた方が良いかは書いておらず、自分で調べてみようと思い今回は記事にしました。
目次
- はじめに
- 目次
- 硫酸化とは
- 酸化とは
- 酸化/硫酸化ミネラルはなぜ添加されるのか
- 酸化/硫酸化ミネラルが添加されているドッグフードを避けた方がいい理由。
- 酸化/硫酸化ミネラルの例:硫酸銅
- 酸化/硫酸化ミネラルの代替になるミネラルの形
- 最後に
硫酸化とは
ひまし油、トール油、オリーブ油などの不飽和油に濃硫酸を作用させ、ついでアルカリで中和して水に可溶性の油状物質をつくる反応をいう。(コトバンクより抜粋)
ひまし油とはトウダイグサ科のトウゴマ(ヒマ)の種子から圧搾される油。
ほかの油脂には存在しないリシノール酸が主成分のため特殊用途に用いられ、頭髪油、ポマード、石鹸などに加工されます。
油を搾った搾りかすは有毒なアルカロイドやリパーゼを含むため飼料ではなく肥料として用いられます。
ちなみにトール油とはマツ属の木材からパルプをつくるときにでる副産物を加工して酸で処理したものであり、
トール油はさらに分離され滑り止めや樹脂、接着剤、ノリなどの原料にもなります。
トール油は全て輸入に頼っており、国産のものはほぼないと言われています。
酸化とは
酸化とは物質が酸素と結合すること、物質から水素を奪うこと、物質から電子を奪うことを指します。
鉄の釘が錆びるのも酸化ですし、スライスしたリンゴが茶色くなるのも酸化、老化が進行するのも酸化と表現できます。
体の酸化に関しては下記の記事もぜひご覧ください。
酸化/硫酸化ミネラルはなぜ添加されるのか

そもそもなぜドッグフードに添加されるのか、についてですが
これは栄養を補完するためです。
総合栄養食の場合、野菜や果物といった材料では調節できない成分レベルでの栄養調整が求められます。
(そのため栄養添加物も含む100%無添加の総合栄養食はほぼ不可能と言われています。)
完全な栄養バランスの取れた食餌を実現するために添加されているのが栄養添加物であり、
その中でも劣化が激しいものは多めに添加したり、吸収しにくいものは犬の体に吸収しやすい形にしたりして添加されています。
酸化/硫酸化ミネラルも、栄養添加物の1種で多くのペットフードで使用されており、長年使用されてきた添加物の1種でもあります。
よりドッグフードに添加しやすいように安価で安定した形で供給するために無機化合物の形にしたものが酸化/硫酸化ミネラルです。
酸化/硫酸化ミネラルが添加されているドッグフードを避けた方がいい理由。

これらの酸化/硫酸化ミネラルをインターネットで調べると基本的には”悪い”という意見は見当たらず、
適量なら問題ないとか、長年使用されてきた添加物なので悪影響はない、という風に評価されています。
ではなぜ酸化/硫酸化ミネラルは避けた方がいいという意見があるのか。
①吸収率の悪さ
酸化/硫酸化ミネラルはドッグフードに添加しやすいように安価でより安定した形で提供するために酸化/硫酸化されています。
総合栄養食のドッグフードといえば現代では以前としてドライフードが主流ですが、そのドライフードの最大の利点の1つとして挙げられるのが日持ちすることです。
ドライフードは1年以上保存できるものもあり、保存方法は大体”高温で直射日光が当たるところでの保存は避けてください”なんて記載してあります。
つまり、高温で直射日光が当たらないにしろどんな保管場所で保存されてるかわからないけれど
長期間、少なくとも賞味期限内で保存されている間添加されている成分や材料の劣化は防ぐ必要があります。
そのため栄養添加物においては長い期間でも変化や劣化しにくいより安定した形で添加することに重きを置かれてきたのでしょう。
しかしより安定した形で供給されていることで大きなデメリットが生まれました。
それは吸収率の悪さです。
酸化/硫酸化ミネラルは小腸での吸収率が悪く、さらに体内でのミネラルの利用率も良くありません。
そのため利用率と吸収率が悪いことから多めに添加されることが多く、体に吸収されなかった余剰分が体に負担をかけてしまうことがあります。
②腸への負担
上記で述べたように、酸化/硫酸化ミネラルは小腸での吸収率が悪く、さらに体内でのミネラルの利用率も良くありません。
数回の摂取では消化器系にあまり負担はかからなくとも長期的な摂取で腸内細菌のバランスが崩れたりすることで消化器症状を引き起こすこともあります。
特に胃腸が弱い犬や消化器系が弱くなりやすいパピーちゃんやシニアちゃんは注意が必要です。
③酸化ストレス
特に酸化ミネラルに関してですが、吸収率が悪いので多めに添加されていることが多い酸化/硫酸化ミネラルですが、
多く添加されていることでことで酸化した物を必要以上に摂取してしまい、酸化ストレスが増加してしまいます。
酸化ストレスが増加するとADHD、がん、動脈硬化、パーキンソン病、心不全、心筋梗塞、アルツハイマー、自閉症、うつ、慢性疲労、アスペルガー症候群などを発症する確率が上昇します。
酸化ストレスは上の記事でもまとめています。
また、酸化したミネラルがドッグフードに添加されていることで他の材料やビタミン、油脂なども酸化しやすくなってしまい、長期間保存されている中で未開封であっても成分が劣化してしまう恐れがあります。
酸化ミネラルにより他の材料や成分が酸化されることを踏まえてさらに酸化防止剤が多めに必要に添加されている場合もあります。
④発がん性
発がん性に関しては高濃度のものを長期間摂取した場合で、
ドッグフードに添加されている程度の量では発がん性は少ないと思いますが、
少なくとも発がん性がある成分なのは確かなようです。
ある特定の酸化/硫酸化ミネラルでは発がん性のほか、肝臓への負担が大きいものもあると言います。
酸化/硫酸化ミネラルの例:硫酸銅
硫酸銅も硫酸化ミネラルの1種で無機化されたミネラルになります。
硫酸銅は80年以上ドッグフードへの銅の供給源として使用されてきた歴史ある栄養添加物です。
今でもAAFCO(アメリカ飼料検査官協会)やFEDIAF(欧州ペットフード工業会)でも承認されている添加物です。
硫酸銅が添加されてから、硫酸銅が直接的に病気の発症に関与したことはなさそうですが発がん性や肝臓への負担などで度々議題にも上がっています。
ある団体では硫酸銅は毒性があり添加を承認すべきでは無いと主張しています。
硫酸銅はEUにおいては刺激物で有害で環境にも危険が及ぶとされており、100%安全なものでは無いのは明らかです。
ただし、ドッグフードへの添加は極めて微量で体に悪影響を及ぼすために必要な量を大きく下回っています。
とはいえ、最近では意識が高いドッグフードメーカーでは銅の供給源に硫酸銅を用いずに例え不安定でもより安全性の高い形の銅を添加しているようです。
酸化/硫酸化ミネラルの代替になるミネラルの形
酸化/硫酸化ミネラルだとここまで書いてきた通り、安全だとはされているものの、拭いきれない不安があります。
総合栄養食の場合、成分単位で栄養が調整されており、栄養添加物の添加は必要不可欠です。
そこで最近、こだわりや意識が高いペットフードメーカーでは酸化/硫酸化ではなく別の形のミネラルが添加されていることがあります。
その1例ですが、
・アミノ酸キレートミネラル
・ヒドロキシミネラル
などが挙げられます。
さらにミネラルの個々の性質に合わせて形を変化させることができる場合もあります。
例えば、銅の場合、硫酸銅ではなく、
銅プロテイネート、グルコン酸銅、炭酸銅、キレート銅(銅アミノ酸複合体または銅プロテイン酸塩と記載されることもある)の形で置き換えられます。
他にはドッグフードに海藻や酵母、卵殻、内臓類、貝類などを材料に入れることである程度のミネラル分の供給源とし、
ミネラルが足りない部分などを補完する程度の栄養添加物の添加に納める方法もあるようです。
最後に
久しぶりに超専門的な記事を書いて頭がパンクしそう、、いやすでにしているんですが、、
超文系で学生時代を歩んできた私にとってこういう生物学的というか、科学的というか、栄養学的というか、、とにかう全く馴染みのない分野だったんですよね。
今でこそ資格を取得したり、自分で調べたり、本を読んだりして少しずつ知識を深めていっていますがまだまだ全然足りない、、、
今回の酸化/硫酸化ミネラルも意外と知られていませんが、ドッグフードを選ぶ上での指標の1つになると思います。
どのフードにしようかなーなんて時には原材料の下の方、栄養添加物の欄を見てみてくださいネ。
皆さんが愛犬に与えているフードに酸化/硫酸化ミネラルが含まれているかどうか、コメントでぜひ教えてください!
(ちなみに私のはあるのと無いのがありました。)

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