はじめに
最近は足がついている高さがあるタイプの犬用の食器や犬のご飯台などが販売され、
犬の体高に合わせて食器にも高さを出すことが良いような風潮ができています。
本当に高さを出して食事を与えることは犬にとって有用なのか、という疑問を持ちました。
というのもアメリカや欧州、オーストラリア、ニュージーランドで飼育されている犬たちで
いわゆるご飯台等に乗せてもらい食事を与えられている犬はほあまり見かけないのです。
日本のペット飼育文化の流行は
可愛い服を着させることやペットバギーなど日本独自の犬の飼育方法もありますが、
アメリカやオーストラリア、ニュージーランド、欧州から飛来してくることがほとんどです。
(最近ではフリードライフードや高タンパク食、緑イ貝、グリーントライプなど。)
この高さを出して食事を与えること、
食器を犬の体高に合わせておくことはどうも日本独自(少なくともアジア地域)の文化ような気がしたのです。
そこで高さを出して食事を与えること、食器を犬の体高に合わせておくことに関して推奨派と不要派の意見をまとめてみたいと思います。
目次
ご飯台推奨派
まずは食事を与える際に犬の体高に合わせた高さで食事を与えることを推奨している意見からまとめてみました。
・犬が低い位置にある食事を首を伸ばすようにして下を向いて食事をすると、喉の詰まりや吐き戻しの原因になる
・胃にガスが発生しやすくなり胃捻転を起こしてしまうのを防ぐ
・ヘルニアや腰痛、関節炎等を引き起こしやすい
・食べ辛い姿勢だと食欲自体が低下してしまう
・ご飯の散らかりを防ぐことができる
確かに、犬の首は犬が食事をする間中ずっと重たい頭部を支えているのは事実で食器(食事)を犬の体高に合わせた位置に置くことで、頚椎の負担は減るでしょう。
またまたシニア犬や整形外科疾患がある場合には体制を安定させることができるでしょう。
食べ辛いと食欲がなくなるというのは、可能性としてあるかもしれませんが主因というより一因に過ぎないのでは?と個人的には思います。
ご飯の散らかりに関しては正直台の有無よりもその犬の個性によるものが大きいと感じます。
丁寧にゆっくり食べる子もいれば掃除機のように食べる子、皿の外に出して食べる子などそれぞれだと思うので。
ご飯台疑問派
続いてご飯台に疑問派。
・かえって胃捻転を引き起こしやすくする
・犬の生態において不自然
・高さを出して食事を与えることにおいて科学的な証明はされていない
犬の生態において不自然、これは実は面白いなと個人的には感じているのですが、
犬の食性や生態への理解は動物を飼育する上で重要です。
例えば近年では犬は雑食というよりかは肉食動物に近いのだから生食がいい!という意見も増えています。
これは犬の生態の食事の部分に基づいて飼育しようとしているから故のことですよね。
では一方で、犬に芸を教えたり、上手に散歩をさせたり、トイレを覚えさせたり、服を着せたり、
これらは犬の生態では不自然なことと言えると思いませんか。
どこまでが犬の生態において不自然で、犬にとってありがた迷惑なのかを知ることは個々の飼い主の価値観等に左右されますが、
私は個人的にこの犬の生態において不自然という意見になるほどと、納得してしまいました。
動物というのは進化を繰り返しその動物の生態に合わせて姿形を変えてきました。
犬の体の構造は少し高さのあるところに食事をおいて食べることを想定して作られていないと思うのです。
こうなると犬の生態において不自然というのは理にかなっているように感じます。
そして極め付けは
高さを出して食事を与えることにおいて科学的な証明はされていないということなんですね。
え?
じゃあなんでご飯台とかが推奨されているのでしょうか。
実はまだまだ研究過程で証明がされておらず、
今推奨されている理由は全て”いいと思う多分。”ベースということなんですね。
反対にご飯台を使うのに反対する理由もないのです。
最大の争点:胃捻転
ここまで推奨派と疑問派の2視点でまとめてみましたが、共通したことが出てきたのにお気づきでしょうか。
それは胃捻転についてです。
胃捻転とはなんらかの原因で膨らんだ胃が捻れることです。胃が捻れることで血管が圧迫され胃の壊死、呼吸困難、循環障害やショック、多臓器不全などの症状が出て、最悪の場合死に至ることもあります。胃捻転は1度なると再発する場合もあります。また、犬の健康状態に関係なく突発的に発生します。自然に胃の捻れが戻ることはなく迅速な治療が求められます。胃捻転の原因はストレスや早食い、加齢、やせ、脾臓摘出をしているなどがあります。また胃捻転を起こしやすい好発犬種もあり、一般的に胸が深い犬種と言われています。胸が深い犬種とはグレート・デーンやセント・バーナード、レトリバー系などの大型犬が挙げられますが小型犬でも発症します。
犬に食事を与えるときに高さを出すことは胃捻転を防げるとする推奨派と
防げない、かえって胃捻転を誘発するという疑問派で矛盾しているのです。
かつて高さを出して食事を与えることで食事の際に空気を飲み込まず腹中にガス(空気)溜まるのを防ぎ胃捻転を防ぐ効果があるとされてきました。
これがご飯台推奨派が高さを出して食事を与えることで胃捻転が防げると勧める理由です。
しかし当時実際に高さを出して食事を与えることで空気の摂取量が減少するか、胃捻転が防げるかは研究や試試験はされておらず、
食事台がを販売するメーカーやブロガーなどは推奨する理由は裏付ける証拠がなかったのです。
それでもご飯代を利用して食事に高さを出すことは良いと、少なくとも悪くはないだろうとされてきました。
ところが、
その後の研究で驚きの結果が発表されました。
ご飯代などを使用して高さを出して犬に食事をさせることは胃捻転の発生を増加させるというものでした。
犬のためを思って行っていたことが帰ってよくない行動だったなんて、悔しいですよね。
だけれど、このかえって胃捻転を引き起こしやすくさせることが判明した研究にさらにより深層を究明するような研究は行われていません。
また、この研究の実験において実験の対象の犬を無作為に選出して検証したわけではなく実験結果に疑問を持つ研究者もいます。
少なくとも現時点ではご飯台などを使用して食事に高さを出して与えることは胃捻転に大きく関連しており、ご飯台などを使用して食事に高さを出して与えることが胃捻転を防ぐという証拠はありません。
ですので胃捻転の好発犬種や胃捻転を起こしやすい犬はご飯台などを使用して食事に高さを出して与えることは避けた方が良いでしょう。
まとめ
胃捻転の好発犬種、胃捻転を起こしやすい犬にはご飯台などを使用して食事に高さを出して与えることは薦められない。
一方で整形外科的疾患、関節疾患、脊椎疾患、関節炎のある犬、運動能力低下しているシニア犬にとってはご飯台などを使用して食事に高さを出して与えることは安定して食事ができるサポートになるでしょう。
胃捻転をご飯台などを使用して食事に高さを出して与えることで防ぐかどうかはさらなる研究の実験の結果がまたれます。
このように一概にご飯台などを使用して食事に高さを出して与えることが犬にとって有益だということは迷信で、
実は犬の健康状態や個体差によってはかえって最悪の事態を招く可能性もあるということです。
個々の犬の状態に合わせてご飯台などを使用して食事に高さを出して与えるかどうかは決めた方が良いでしょう。
参考にした記事
https://www.petopiatoys.com/blog/pros-and-cons-of-elevated-dog-feeders.html
https://petsitter-mahoro.net/2021/05/22/ワンちゃんの食器の正しい高さ🐕/
https://ponoponoblog.info/post-3341/
https://wagwalking.com/wellness/elevated-feeders-for-dogs-yeah-or-nay#

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