はじめに。
みなさん、こんにちは。
今回は”中性脂肪”についてまとめてみたいと思います。
中性脂肪と言うと、人間では中年の生活習慣病のようなイメージが強いですが、実は犬にもあるのです。
今回テーマに選んだ理由の1つとして、我が家の姉犬がきっかけでした。
毎年春に受ける健康診断(血液検査)で中性脂肪の項目で引っかかったからです。
この原因や結局その後どうしているかなどは本文にまとめていますので、ぜひご覧ください。
目次
中性脂肪とは。

中性脂肪はトリグリセリド(TG)と言います。
血液中に含まれる脂質のうちの1つで体内で最も脂肪分が多い成分になります。
食事に含まれている脂肪分が腸管から吸収され肝臓で合成されると中性脂肪が出来上がります。
肝臓で合成された中性脂肪は血液の中に存在し、血液にのって全身を循環しながら身体のエネルギー源、特に筋肉や臓器のエネルギーとして使われます。
中性脂肪はエネルギー体温の維持、脂溶性ビタミンや必須脂肪酸の吸収、内臓の保護等においても重要な役割を果たしています。
身体のエネルギーやその他の役割で使われなかった余剰分の中性脂肪は血液中にとどまり続け、皮下脂肪や内臓脂肪になります。
こうして中性脂肪は体脂肪といわれます。
中性脂肪の量が適正か調べる方法
血液検査が一般的です。
血液検査においてトリグリセリド(TG)の項目を確認してもらいましょう。
犬におけるトリグリセリドの基準値は機械や測定会社によって異なりますが大まかには以下のようになります。
犬:30〜150mg /dl
(ちなみに我が家の姉犬は550mgがでてしまいました。OMG。)
500mgを超える場合は絶食し再検査、必要に応じてエコーやレントゲン撮影も行い徹底して検査する方が良いといいます。
中性脂肪が高値になるのはなぜか

要は中性脂肪が増える要因はなぜかと言うことです。
大まかに分けて3つの原因があります。
1つ目は原発性高脂血症
原発性と言うのは先天的なもの、という意味で原因は遺伝的なものや不明なものまであります。
遺伝的なもので言うとミニチュア・シュナウザーとシェットランド・シープドッグ、ビーグル、ロットワイラー、ミニチュア・ピンシャーは遺伝的な高脂血症の好発犬種です。
特にミニチュア・シュナウザーは特発的に高脂血症になることもあり注意が必要です。
このように遺伝的に高脂血症が出やすい犬種はそのような疾病がでにくいようにブリーディングをしていることが好ましいです。
とはいえ原発性の高脂血症も全ての犬種で発症する可能性があります。
2つ目は後発性高脂血症
生活している上で何か要因があって高脂血症になったと言うものです。
後発性高脂血症の原因は大きく分けて3つあります。
①生活習慣
人の場合は食べ過ぎ・運動不足・喫煙・ストレスなど生活習慣によるところが大きく、高脂血症は生活習慣病とも言われています。
犬の場合も喫煙は無いにしろ、ストレス、運動不足、肥満、食べすぎによるものが多いとされています。
一方で肥満体型では無いのに中性脂肪が高値の個体もいます。
②疾病が原因
糖尿病や肝疾患、ネフローゼ症候群、甲状腺機能低下症、副腎皮質機能亢進症、肥満、閉塞性の肝疾患により血中の中性脂肪が増加し高脂血症になっていることがあります。
③投薬によるもの
ステロイド薬や抗てんかん薬などの薬が高脂血症を誘発する場合があります。
3つ目は生理的高脂血症
実は人間同様に犬も食後は血中の中性脂肪は増加します。
その増加は食後すぐから始まり8〜12時間ほど続きます。
そのため血液検査で正確な数値が知りたければ検査の12時間前から絶食をしていくことが推奨されます。
基準値が30〜150なのに対して上昇値は150〜500までと個体差があります。
我が家の姉犬はまさにこのタイプで絶食してから再検査に望んだところ100台まで数値が落ち着いており、
550mgという高いトリグリセリド(中性脂肪:TG)の数値は食後の生理的高脂血症によるものだったということが判明しました。
一安心。
中性脂肪が高いとリスクの上がる疾病

そもそも糖尿病や肝疾患、ネフローゼ症候群、甲状腺機能低下症、副腎皮質機能亢進症、肥満、閉塞性の肝疾患等の疾病が原因で中性脂肪の数値が高値の場合もありますが、
中性脂肪の値が高値だと発病するリスクが高まる疾病もあります。
最も危険性が高いのは膵炎です。
急性膵炎では午前で入院してもその日の午後には危篤状態になるほど急激に病状が変化する場合もあるそうです。
膵炎は膵臓から分泌される消化酵素トリプシンの前駆物質:トリプシノゲンがなんらかの原因で活性し自己消化してしまうことで発症する。
つまり膵臓が分泌する消化酵素で膵臓自らを紹介してしまうということです。
膵炎の原因で明確にこれといったものは無いものの高脂肪食を食べていると発症しやすい傾向にあります。
肥満や食べ過ぎは中性脂肪が高い傾向にあり、肥満の原因の1つに高脂肪食も考えられ、中性脂肪が肥満や食べ過ぎと中性脂肪と膵炎は深く関係しているのです。
そのため中性脂肪が高い場合には高脂肪食を避け、膵炎を注意する必要があります。
中性脂肪上昇を防ぐ方法
・適度な運動
・与えすぎない(適切な食餌量)
・肥満にさせない
・オメガ3脂肪酸(EPA、DHA)の給与
・ポリフェノールの給与
・フラクトオリゴ糖の給与
最後に
中性脂肪というと生活習慣や肥満のイメージが強いですが肥満体型でなくとも中性脂肪が高くなることはあります。
そして中性脂肪が高いことで他の疾病が隠れていることもあります。
定期的な血液検査やその結果のフィードバック、必要であれば原因改名のための精密検査等も惜しまず行っていきましょう。
我が家の姉犬の550mgというトリグリセリドの数値は結果として生理的な食後の代謝によるものだと判明し良かったです。

コメントを残す