
今まで、安全な虫除けだの犬の負担になる虫除けだの言ってきた私ですが、
では虫が犬にもたらす危険性はいかほどのものなのか、ということについてまとめてみました。
暖かい季節になってくると人間や犬と同様に虫たちも活発化します。
実は人間の命を最も奪っているのは虫なのだという話もあるくらいです。
犬にとっても虫は友好的な存在ではありません。
目次
代表的な寄生虫
- 犬回虫
- 犬鞭虫
- 犬鉤虫
- 犬小回虫
- 糞線虫
- コクシジウム
- ジアルジア
- 瓜実条虫
- マンソン裂頭条虫
- エキノコッカス
- ノミ
- ダニ(マダニ、ヒゼンダニ)
ノミとダニに関しては体の内部に侵入するわけではありませんが、体の体表に寄生するということで寄生虫に分類されます。
特にノミとダニは気温13度以上になると活動を始めます。
ノミとダニの活動が活発になる気温になると、我々も虫除けをしようかと考え始める頃だと思います。
寄生虫がつくことで発現する症状
下痢、嘔吐、腹痛、発熱、食欲減少、無気力、脱水、粘膜便、血便、咳、腹部の膨張
これらが寄生虫が寄生した際に現れやすい症状になります。
体表に寄生するノミやダニならまだしも体内に侵入してしまった寄生虫の存在に気づくのは至難の業です。
このような症状が発現したら、他の疾病の可能性はもちろん、寄生虫の存在も疑いましょう。
寄生虫がもたらす感染症、病気
⚫︎犬回虫症
回虫という寄生虫が小腸に寄生して卵を産み付けます。
卵は肉眼では確認できないサイズで、症状も発現しにくいことが特徴です。
症状は現れにくいですが、免疫力の弱い子犬では発育不良や消化器異常が見られることがああります。
また回虫の寄生先により発言する症状が異なります。
成犬よりも幼犬で症状が重く現れます。
母犬の胎盤や母乳、砂場、ネズミなどの野生動物から感染します。
⚫︎犬鞭虫症、犬鉤虫症
鞭虫、鉤虫が腸内に寄生して吸血することで症状が発現します。
主な症状は腸内組織の破損、消化器異常などです。
幼齢の犬の方がより症状が出やすいです。
鞭虫は経口から、鉤虫は経口、経皮、母乳、胎盤から感染します。
鞭虫、鉤虫に寄生した動物の便から寄生することが多いので、他の動物の便を食べたり、触ったりしないようにしましょう。
⚫︎小回虫症
腸内に寄生し、体内を移動します。
ネズミ、鶏、ウサギなどに寄生しており、それらの動物を食べることでも感染します。
寄生部位により、症状が異なり、呼吸器に移動することはないが、その症状は消化器異常から肺炎など多岐に渡ります。
⚫︎糞線虫症、播種性糞線虫症
汚染された土壌から経皮感染します。
血液やリンパに乗って全身に広がります。
消化器異常の他、呼吸器にも寄生して、肺炎を引き起こします。
白血病やステロイド、抗がん剤を使用していて寄生した場合には、寄生数が爆発的に増加して危険な状態に陥る事があります。
この状態は播種性糞線虫症と言われ、皮膚、消化器、呼吸器に重篤な症状が出て危篤になり死亡することもあります。
この播種性糞線虫症には専門的な治験と治療が必要とされているので、しかるべき医療機関(高度医療機関)にかかれるかどうかが大きな分かれ道になるようです。
⚫︎コクシジウム症
腸内に寄生し、感染した犬が排泄したコクシジウムの卵を含んだ便を食べることで感染します。
多いのは他の子犬の便を食糞して感染するパターンです。
子犬の頃は下痢や軟便が多いこともあり、見逃しやすく、
自分の家に迎える前に犬舎やブリーダー、ペットショップなどで感染してからくることが多いようです。
成犬では症状が軽いものの、子犬では消化器異常や成長不良などが起こります。
症状は軟便、下痢、嘔吐なので、怪しいと思った時は便や吐瀉物を持参して病院で検査にかけてもらいましょう。
⚫︎ジアルジア症
ジアルジアが腸内に寄生して感染します。
成犬では症状が比較的軽度で、子犬や免疫力の低い犬には注意が必要です。
ジアルジアに寄生、感染している犬の便が口に入ることで感染します。
コクシジウム同様に犬舎やブリーダー、ペットショップなどで感染する事が多いようです。
また、水たまりなどに便が溶けたものを口に含むことでも感染するそうです。
症状は油分が強いような臭いの下痢など、消化器異常が主だそうです。
⚫︎マンソン裂頭条虫
小腸に寄生してマンソン裂頭条虫症を引き起こします。
多くの場合は無症状ですが、免疫力が低下している犬や多数寄生された場合などには、下痢を引き起こします。
マンソン裂頭条虫はカエルや蛇に寄生しており、その動物を食べることで寄生されます。
そのため、池や田んぼ付近が生活圏の場合は注意が必要です。
⚫︎エキノコッカス
https://www.tokachi.pref.hokkaido.lg.jp/hk/hgc/echino-dog.html
北海道十勝総合振興局によると、エキノコッカスはノネズミにも感染が確認されており、ノネズミを食べることで犬も感染するとのこと。
規制された犬の便にはエキノコッカスの卵や虫が混ざっており、人間にもうつる可能性があるので注意が必要です。
北海道のみでしかみられないいわゆる郷土病と言われていますが、本土に渡ってくることを懸念されています。
ノミ・ダニが媒介する感染症
ノミとダニが媒介する感染症は他の寄生虫よりも多岐に渡ります。
・ノミ刺咬症
ノミに噛まれることで起こります。
噛まれたところに赤みや水膨れ、痒みを伴います。
・犬バベシア症
血液検査で判明し、症状は貧血、発熱、食欲不振、黄疸、衰弱などです。
最悪の場合死に至ります。
バベシアとはバベシア虫が起こす赤血球の感染症で、バベシア虫と同種のsしかダニが引き起こします。
バベシア原虫が犬の赤血球に寄生して、赤血球を破壊します。
以前は「犬バベシア症」は西日本特有のものとされてきましたが、今では関東以北でも発生が認められるようになり、全国的に感染のリスクがあることがわかってきました。
シカダニはマダニの1種なので、マダニの咬傷を防ぐことでバベシアも防ぐ事ができます。
・ライム病
人畜共通感染症で皮膚症状、神経症状、発熱、食欲不振が見られ、治療しないと筋肉痛や関節、心臓、脳、神経と機能に障害が起こります。
ライム病もマダニ(シカダニ)からペットや人にも感染します。
ライム病が確認されている地域でボレリア族の細菌に感染しているマダニに咬まれることで感染します。
通常マダニが1日半以上(36時間)噛みついたままになっていた場合にのみ感染するとされています。
・日本紅斑熱
人畜共通感染症で、
リケッチアという病原体を持つキチマダニ、フタトゲチマダニに咬まれることで感染します。
人間の場合、咬まれてから2〜8日後で発熱、全身の発疹が発現します。
人間が感染した場合、医師が感染を届出でする必要がああります。
1984年に発見した非常に新しい感染症で、犬の感染症状などの情報はまだ少ないです。
人間や犬のほか、牛、齧歯類、鹿にも寄生します。
・SFTS(重症熱性血小板減少症候群)
人畜共通感染症
症状は主に発熱、消化器異常、黄胆
また、頭痛、筋肉痛、意識障害や失語などの神経症状、リンパ節腫脹、皮下出血や下血などの出血症状が起きることもあります。
2013年に日本でも初めて死亡例が報告された、ウイルスによる感染症。
マダニがウイルスを媒介している可能性があり、注意が呼びかけられています。
犬や猫での発症は報告されていませんでしたが、2017年にSFTSに発症している猫が見つかり、その後、犬の感染も確認されました。
致死率が非常に高く、感染動物から人間への感染も確認されています。
まだに予防薬を投与していた猫でも感染していた例もあり、未だ判明していないことも多いようです、
・瓜実条虫
瓜実条虫とは真田虫の仲間
犬同士では感染はしません。
瓜実条虫が寄生したノミが体に付着、何らかの方法で体内にノミごと侵入することで犬に寄生します。
成犬は主に無症状ですが、子犬は消化器症状のほか痙攣が起こる場合もあるようです。
他の寄生虫と異なるのが糞便検査で検出しにくく、かえって肉眼や顕微鏡で見つかる事が多いそうです。
最後に
虫による被害は単なる痒いだけではなく、内臓や脳までもが被害に遭い、時には命をも奪われることになるというのは、とても恐ろしいですよね。
その上、肉眼で確認できない小ささや体内に侵入してしまうと判明しずらいこともあり、予防が大きなポイントと言えるでしょう。
予防方法も様々ですが、愛犬の負担が少なく、効果があるものを使用するのが良いでしょう。
虫除け方法はこちらでもまとめています。
また、愛犬の免疫力を強化していくのも大きな意味があるので、寒い時期だけではなく暖かくなってきても免疫力も強化していきましょう。
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