
今回のテーマは炭
手作り食や生食を与えている方の中には挑戦したことがある方もいるかもしれません。
中には下痢しているときに炭を与えるといいよ!と仰っている方も。
犬にそもそも炭を与えても良いものなのか、そして与えるといいことがあるのか、副作用などはないのかなどについて調べてみました。
今回も日本の犬情報サイトでは満足のいく情報収集ができず、海外サイトまで漁ってきました。
炭は与えてもいいのか
そもそもの根本的な疑問です。
答えは”良い”でした。
日本では炭入りの犬用のおやつなどはあまり見かけないので馴染みがないですが、
アメリカの動物病院では医療行為(投与)において使用されることも多いそうです。
炭とは〜活性炭と炭の違い〜
そして炭とはなんぞや。と言うことです。
炭には大きく分類して活性炭と炭があります。
炭は低酸素、高温の状況下で燃焼したもので、竹や木、ヤシの殻などの炭が食用では一般的です。
炭は孔(小さな穴)がたくさん開いています。
肉眼で確認できる範囲でも分かりますが、顕微鏡で見ると尋常ではないほど無数の穴が開いています。
この穴が匂いや物質を吸着する役割をします。
活性炭は、ガスや薬品を使用して加工する方法もありますが、
800℃以上の高温で炭と水蒸気を反応させるとより沢山の孔を空ける事ができます。
活性炭は木炭に比べてさらに孔が小さく、表面積が大きく、吸着性、吸収性も高いのが特徴です。
活性炭も普通の炭同様、化学物質や有毒物質を吸着し、糞便として排泄します。
磁石のように有毒物質を活性炭の表面に引き付けて吸着、体に吸収させずに胃腸管を通過し体外に排出するメカニズムです。
普通の炭も活性炭と同様の効果が見込めますが、活性炭の方がより強力に効果が出るようです。
炭を与えることで期待される効果
⚫︎慢性腎不全におけるリン対策
日本では炭を犬に使用していたとしても、腎不全に対する投与が活性炭の主な使い方のようです。
腎臓の機能が低下し、体内が高リン状態の時にリンの吸着剤としての役割をします。
活性炭が体内で過剰になっているリンを吸着して便として排出します。
実際に腎機能低下の子が服用するサプリメントで炭が主成分のものがこちら↓
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日本だとこのネフガードが活性炭を使用した健康補助食品いわゆるサプリメントとして代表的なようです。
実際に病院を受診して腎機能低下が判明したときに、腎臓の数値が悪い時などに勧められるそう。
こちらは製薬会社の共立製薬は製造
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このキドニーピュアもネフガード同様に炭の吸着性、吸収性を高リン対策に利用したもの。
愛犬、愛猫用に医科大学と協力開発された商品
カプセルタイプと錠剤タイプが選べるのも嬉しいですね。
⚫︎誤飲・誤食した時の毒素吸着剤
主に海外サイトではこちらの使い方が一般的でした。
犬や猫が自宅で誤飲、誤食した際の応急処置として使用もできるので自宅に置いておくことを勧める獣医師もいました。
(もちろん炭を投与するのみならず、医療機関を受診する必要はあります。)
炭が作用する、毒素を吸着する作用が発揮されるものの中で誤飲・誤食が多いものを紹介します。
- アセトアミノフェン
- 殺鼠剤(ブロメタリン含有のもの)
- アスピリン(サリチル酸塩)
- チョコレート
- イブプロフェン
- マリファナ
- 麻薬
- 有機リン酸塩/カーバメート系殺虫剤
- 処方薬(特にジゴキシン含有のもの)
- ピレトリン/ピレスロイド(殺虫剤の成分)
- ストリキニーネ(殺鼠剤)
- 玉ねぎ
- ブドウ
などなど。
まるで炭はどんな誤食誤飲にも対応できそうですが、反対に炭を与えてはいけないパターンも誤食誤飲もあるので、そちらも紹介します。
- アルコール(手指消毒用、うがい薬、アルコール含有香料、化粧品、ワイパー液、酒、バニラエキス等)
- 重金属(化粧品、電池、小さな電子機器、電子部品、花火、充電器)
- 無機毒素(ワックス、多目的クリーナー、漂白剤、洗剤、歯磨き粉、肥料、ネイルリムーバー等)
- 石油系製品(ガソリン、灯油、車のオイル、化粧品、殺虫剤等)
- その他科学物質(エチレングリコール含有のもの、キシリトール等)
上記のものを誤飲・誤食した際にはペットが脱水症状を起こしていることも多く、炭の投与で事態が悪化する可能性があります。
比較的誤飲誤食しにくいものが多いですが、念の為載せておきます。
炭の副作用
主な副作用は黒い便、嘔吐、目の炎症、下痢、便秘、高ナトリウム血症、血中ナトリウム濃度の上昇などが挙げられます。
もちろん、このような副作用を引き起こす可能性がありますが、すべての犬にが起こるわけではありません。
高ナトリウム血症または血中ナトリウム濃度の上昇は特に体の小さい小型犬に起こりやすい症状です。
この症状は炭の複数投与でみられることが多いですが、体質と個体差によっては1度の投与でも症状が現れる場合があります。
高ナトリウム血症、血中ナトリウム濃度の上昇は炭の投与ご2〜3時間以内に現れ、顔や耳の痙攣から始まります。
炭の投与後には高ナトリウム血症、血中ナトリウム濃度の上昇の症状がないかモニタリング、診断する必要があります。
注意すべきこと
投与において注意すべきことは、墨が様々な成分や物質を吸着するという特性上、毒素以外も吸収してしまうと言うことです。
そのため経口摂取した薬やサプリメントは効果を阻害される可能性が高いです。
炭を与える際に投与している薬やサプリメントがある場合には服用後3時間以上空けてから炭を投与してください。
(緊急時に炭を与える際には投与後すぐでも構わないとのこと。)
また神経系の疾病の治療、薬の投与を行っている犬、嚥下障害のある犬には炭の投与はしないようにしましょう。
炭は粒子の細かい粉末の場合は特に、嚥下障害のように犬が正常に飲み込むのが難しく誤嚥を起こす可能性があります。
また飲み込む力が落ちている高齢犬は特に炭を廃ぬ吸い込み肺炎を引き起こす可能性があります。
胃腸障害、胃腸出血、便秘、脱水症状の犬にも炭は与えないようにしましょう。
炭は水分をも吸収するのでかえって症状を悪化させ、胃腸閉塞などに至る可能性があります。
また、炭を用いた製品の中にはソルビトールを含むものがあり、繰り返し投与する場合にはソルビトールを含まないものを使用するといいとのこと。
(ソルビトールの添加理由は下剤として腸管内をより早く移動させ迅速な排出を促すため、とのこと。ただ腸管に滞在する時間が短くなる分、物質の吸収率は低下するそうです。)
炭の与え方
犬の体重 1 kgあたり 1〜5gもしくは体重1kgあたり1~3gの活性炭と言う意見に分かれていました。
1番は製品が明示している与え方、投与量に従い、与えてるか不安な場合や持病がある場合には獣医師に相談しましょう。
誤飲誤食の際の毒素排出として用いる場合には胃から排出されるまでには個体差や体調にもよりますが、約 2 ~8時間かかるそうです。
また、誤飲誤食の1〜2時間後に投与しなければ炭の効果がないことが多いそうです。
炭は投与してから時間の経過が過ぎれば過ぎるほど効果が薄れるため、6〜12時間ごとに繰り返し投与する必要があります。
犬が炭を嫌がる場合にはフードやおやつに混ぜて与えても良いですが、炭を何かと混ぜて与える場合には炭の吸着効果が少し低下するため通常量よりも2〜3割増やして投与しても良いそうです。
基本的に炭を与えられるのは自力で飲みこむ力がある犬のみのようです。
※参考にしたページ
⚫︎https://www.kingsdale.com/activated-charcoal-for-dogs-when-to-use-it

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