犬の肥満は主に見た目と触診から決まります。
要は皮下脂肪から判断されます。
では内臓脂肪は肥満判定の判定材料にはならないのでしょうか。
そもそも内臓脂肪って何?という根本的なものから我が家の愛犬との経験も交えて解説していきます。

内臓脂肪とは
皮膚の下ではなく、胃や腸などの内臓の周りにつく脂肪のことです。
皮下脂肪よりも内臓脂肪は、落としやすく、蓄積しやすいという特徴があります。
体の内部に蓄積するため外見や触診から判明しづらく、レントゲンや超音波検査でわかります。
また、皮下脂肪よりも内臓脂肪が増えることで高血圧や糖尿病などの生活習慣病のリスクが高まります。
人間では男性に多いとされていますが、犬の場合は性別による内臓脂肪差は判明していません。
国際糖尿病連合は人間のメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群:内臓脂肪が異常に増えている状態)を、
トリグリセリド値の上昇、高密度リポタンパク質コレステロール値の低下、血圧の上昇、空腹時血漿グルコース値の上昇のうち 2 つ以上の所見を伴う内臓肥満と定義しています。
犬の場合、BCSと血圧上昇、血漿グルコース上昇に肥満との関連性はなく、
人間のように内臓脂肪だけが増殖し、腹部(内臓がある部分)のみが大きくなることは少ないようです。
犬の肥満はどこから?
そもそも肥満とは適正体重を10~20%上回ると過体重(太り気味)、適正体重を20%上回ると肥満に分類されます。
体重のほかに、犬の場合はBCS(ボディコンディショニングスコア)というもので肥満や痩せ具合を判定します。
BCSは触診や見た目からの判断になるため、診断する獣医師の個々の感覚に左右されるので、診断する人によって誤差が生じることもあります。
5段階で分類し、見た目と触診で体型を評価します。
1が痩せすぎ、5は肥満、3が理想となっています。
詳しくは環境省が配布しているこちらのページをご覧ください。
BCShttps://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/petfood_guide_1808/pdf/6.pdf
(環境省 BCSについて)
内臓脂肪が蓄積する原因
基本的には皮下脂肪と同様に摂取エネルギーが消費エネルギーよりも高くなっていると体に蓄積していきます。
皮下脂肪はあまり蓄積していないが内臓脂肪がかなり蓄積していたというパターンは時々見かける程度のようです。
(我が家の愛犬はまさにこのパターン)
内臓脂肪だけ蓄積していく場合の主な原因として
・摂取エネルギーが消費エネルギーを上回っている
・食べムラがあり、短期間に血糖値の上昇と加工を繰り返すため
(食べていない時期=血糖値が下がる→その後食事をする=血糖値急上昇。人間で言うと短期間にリバウンドをなん度も繰り返しているようなものなんだとか)
・有酸素運動が不足
・気温が下がると本能で脂肪を溜め込む体質
があげられるそうです。
痩せ型なのに内臓脂肪が高い我が家の愛犬
そもそも内臓脂肪のテーマで記事を書こうとしたのも愛犬がきっかけでした。
とあるペットショップでの獣医師さん相談会で、体脂肪を測っていただけることになり、そこで判明しました。
測定方法は生体電気インピーダンス法:背中の被毛をか気分けて、機械をあて微弱電流を流しその電気の流れやすさ(抵抗)から脂肪の量を測定するものです。
使用していた機械はこちら。
https://www.kao.co.jp/healthlab/taishibou
測定結果はなんと体脂肪率37%
私はびっくり通り越してドキドキしちゃいました。
(ちなみに正常は15〜24%と言われています)
先生の触診では皮下脂肪は普通、もしくはあまりついていない程度でBCSでは2〜3ですとのこと。
なのでこの37%はほとんど内臓脂肪ですねと先生はおっしゃられました。
食事は必要以上食べず、何よりも動くことが好きな我が家の犬に至ってそんなことあるわけは、、あったのです。
⚫︎ちなみに我が家のイヌ科の愛息子は
・2歳になりたてのトイプードル去勢済み
・体重3.9〜4.0kg 胸囲42センチ
・肋骨は容易に触れられる、尻骨も容易に触れられる、腰はくびれていて上から見てもくびれがある
・食べムラあり、食事にあまり喜びがないタイプ(食事<遊び)
・気に入らなければおやつも食べない(何かを教える時におやつが褒美になりにくい)
・幼少期は食べないことで胃液や血混じりの胃液嘔吐、体重が増えなかった
・食事内容は朝ドライフード:35〜40g、夜は手作り食:肉魚40g 野菜25〜30g 米芋20〜25g
・おやつは散歩に行った場合は散歩中のトリーツ(散歩中でも確実に食べる鶏肉、猪肉、鹿肉)大体1度の散歩で10〜20gほど
・便は1日2〜3回
・運動量は普段は週に3〜4回は4ー6kmの散歩
(現在は週3の幼稚園と週1〜2回の4ー6km散歩)
・牛肉がおそらくアレルギー
記事にするために生活スタイルを書き起こしてみましたが、特段体脂肪が増えそうな要因に心当たりはないんですね。
強いて言えばもっと運動量が必要なのか?と言うくらいです。
内臓脂肪が多いことで考えられる疾病
次に脂肪の中でも内臓脂肪は体にどのような悪影響をもたらす可能性があるのか、調べてみました。
とある論文によると、過剰な内臓脂肪は心血管疾患および副腎皮質機能亢進症に関連するとの記載がありました。
また、内臓脂肪は特に糖尿病のリスクを上昇させます。
糖尿病は悪化するまで症状が分かりにくく、発見が遅れることもあります。
糖尿病の初期臨床症状で代表的なものは”食べているのに痩せる”です。
食べているのに体重が減る場合には糖尿病を疑ってみましょう。
糖尿病の診断には血液検査か尿検査が有効です。
血液検査では血糖値と糖化アルブミンで、尿検査では尿糖で正常値かどうかで糖尿病か判断されます。
糖尿病は高脂血症、低ナトリウム血症、高カリウム血症、膀胱炎、白内障、ぶどう膜炎、網膜症、クッシング症候群を併発していることが多いそうです。
血液検査と尿検査に加えて、レントゲンやエコーで肝臓、腎臓、膵臓も診てもらうと良いでしょう。
つまり、内臓脂肪が多い状態で何か対策を講じて実践してみないのは良く無いかもしれません。
では内臓脂肪はどうやって減らせばいいのか。
内臓脂肪の減らし方
基本的には適正量の食事と運動です。
運動は筋肉量を増やし、体重を減量して全体的に落としていくことが重要です。
特に内臓脂肪には有酸素運動がいいようです。
有酸素運動は糖質や脂肪をエネルギーとするため、内臓脂肪燃焼に効果的とのこと。
人間では20分以上の有酸素運動経過後も継続していると脂肪の燃焼開始するらしいです。
つまり20分未満の有酸素運動はあまり脂肪燃焼効果がないと言うことになりますね。
有酸素運動は水泳やランニング、坂道を登るなど。
食事内容は我が家の場合、食べムラがある子なので確実に食事を取らせるためにも食事内容は減量用に限定しない、確実に食べるものを選びましょうとのこと。
食べるのが大好きな子であれば、減量用にしても良いそうです。
確実に食事をさせて空腹時から食事後の血糖値の急上昇を防ぐことが目的です。
そして食物繊維は血糖値の上昇スピードを緩やかにする効果があります。
食物繊維は与えすぎるとかえって犬にはよくありませんが、いつもの食事に刻んだ野菜を混ぜたりしてみるのも良いかもしれません。
(食物繊維についてまた詳しく記事にします)
また、手作り食にしても、ドライ/ウェットフードにしても、もう一度カロリー計算や適正量を与えているか確認しましょう。
我が家の愛犬も食事量と運動量を気にしつつ、毎年4月の健康診断(血液検査)をお願いする際にかかりつけの先生に詳しく診ていただきたいと思います。
※参考にしたページ

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